階級に目覚める

  • 2014.07.07 Monday
  • 20:21
前回、『サバイバル宗教論』を読んでいて「階級」という言葉に目覚めた。マルクスが『資本論』で説いた理論の中の重要な用語である。じぶんは、古〜い既に死語だろうぐらいにしか思っていなかったのだが、佐藤勝氏の解説で脳内にヒラメキが走った。マルクスは 「階級」で世の中のダイナミズムを説明しようとした。資本家階級、労働者階級、地主階級という三大階級を創出したというのは、古代ギリシャの原子論にも似て画期的な構想である。

世の中を構成する要素としての「階級」の発見は天才的である。このところ、じぶんの頭の中でもやもやとしていたことが説明できる。そのもやもやとしていたことと言えば、じぶんの造語だが、「TV族」と「役所族(公務員)」のことである。ずっと何か特別な集団だなという思いがあったのだが、やっと「階級」という言葉がピッタリであることに気がついた。あの集団は「階級」と捉えることでよく分かるようになる。

まず、じぶんがTV番組をよく見ていたのは10年ほど前までで、定年に向かってだんだん見なくなり、気がついたらじぶんでTVのスイッチをオンにすることはほとんどなくなっていた。TV離れの要因を考えると、それはある違和感だった。近年、バラエティ番組が花盛りで、いわゆる芸能人たち仲間が集まって飲み食いして騒ぐだけの番組が増えた。あれは、こちら側に何かを伝えたいものがあるわけでもなく、また娯楽を提供したいという意図が感じられる番組でもない。「TV族」による「TV族」のための番組制作である。

ただ、彼らがそこで(TV画面の中で)生活しているだけなんだとしか思えなかったのである。そんな番組に付き合う必要はないし、彼らの生活を支える義務もない。ということで、時に映画とかスポーツとかニュースとか見ることがあるが、ほとんどTVを見ることがなくなった。一年半前に iPhone を入手したことがそれに拍車をかけた。

TVという情報ツールが「TV族」を生んだ。TVの中に住む種族とは何ともSF的だ。この種族が世のためになればまだ良いが、全く個人的感想では、ほとんど我々の貴重な時間を搾取するだけで何の益もない。また、この種族も世襲が幅を利かすようになってきてるというのだ闘争から何をか言わんやである。今この「階級」に闘争心を抱いているのは、わが家ではじぶんだけで家人は思いっきりシンパである。「芸能人の××が結婚するんだって!!」との家人の言葉にはまるで親戚の話題のような思いが込められている。これって変だろう。しかし、これを変って思わぬ勢力の方がまだまだ大きいと考えると先行き暗澹たる思いがする。

個人としては、TVのスイッチをオフにするだけでこの闘争に勝利できる。しかし「TV族」を支える圧倒的な人的・財的な力と膨大なシンパの勢力を考えると、まだまだこの「階級」の安寧は揺るがないと言わざるを得ない。残念至極。

さて、もう一つの問題の「階級」は「役所族(公務員)」である。先だって何かで、公務員の平均退職金額は2900万円で債務で処理される(詳細は不明)との記事を読んだ。やはり社会の特殊な「階級」と考えざるを得ない。定年になってから役所に出かける機会が増えたのだが妙に丁寧な応対が気にかかる。

接客接遇は民間企業のトレードマークのはず。住民を客と呼ぶのは行き過ぎだ。これを喜々役所として容認するのは危険だ。これは「役所族(公務員)」の自己防衛本能と考えたい。じぶんの若い頃は、公務員は安定しているが給与が安いと言われていた。しかし、今や安定と収入の二兎を得た。身の保全をはかるのは世の常だ。

今、じぶんは隣町の公共施設で指定管理事業者のパートをしている。間接的ではあるが役所側の仕事をするようになり、ある程度役所側の事情が見えてくる。じぶんが公共施設を使うことはほとんどない。公共施設のステークホルダー(受益者)というのは極々一部の関係者のみである。正直、そのような施設を税金を使って運営しなければならないのかと考えると疑問に思う。

さりながら、公共施設は共済事業のようなものであり、そして将来のニーズに対する保険のようなものと考えれば、ある程度の税の負担をやむを得ないと考えることもできる。しかし、役所と指定管理事業者の遣り取りを想像すると、そんな呑気なことを言っていられない気持ちにもなってくる。そもそも、役所が公共施設を直に経営できなくなったのは自らの待遇が良くなりすぎたためである。間に民間を入れることにより事業費を叩ける。しかも、自分のことは棚に上げ業者にのみ営業努力を迫る。

何か、一昔前の階級闘争の場面が再現されているような気さえしてくる。しかし、事業者側の補助金をあてにしたビジネスモデルも問題ありだ。また、安易にある「階級」の非難をすべきではないとも考える。もし、じぶんがその「階級」に属しているとすれば、やはり防衛本能が働くに違いない。しかし、一部の「階級」が特権化するのは良くはない。じぶんは、「TV族」と「役所族(公務員)」も今の社会にとっては必要悪であると考えている。

しかし、一方的に他を圧迫し勢力を伸ばし続ける「階級」はガン化する。そうなる前に自浄作用を含め自ら変化するダイナミズムを持ちうることが肝要なのだろう。また、こんなことを妄想してしまった。

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