「TV放送」 ビジネスモデルの転換を

  • 2013.05.29 Wednesday
  • 13:56
一昨日の読売の朝刊に 『海外放送を前提、出演者らと契約…NHK・民放』 の記事が載った。

 NHKと在京民放キー局5社が、海外での放送が予想されるテレビ番組を制作する場合に、あらかじめ海外放送を前提に出演者らと契約を結ぶ取り組みを始める。
 
 これまでは、国内放送だけを考えて番組を作り、海外放送が決まった後に脚本家や俳優らから許諾を得ていたため、権利処理に時間がかかっていた。
  あらかじめ許諾を得ることで、政府が成長戦略の一つと位置づける番組の海外輸出を促す。
  NHKと5社が、芸能事務所の業界団体である「日本音楽事業者協会」と「日本芸能実演家団体協議会」の2団体との間で、一部の番組制作でこうした契約を試験的に結ぶことで合意した。双方は、今後の本格導入も検討する。
  海外放送やインターネット配信などテレビ番組を「二次利用」する際の権利処理は、芸能事務所などの業界団体が作る社団法人「映像コンテンツ権利処 理機構」がほぼ一括して行っている。ただ、全ての出演者から許諾をとる必要があるため、制作時に二次利用を含めた権利処理を終えている米国や韓国に比べる と「極めて複雑な権利調整」(安倍首相)が求められており、海外展開の足かせになっている。政府は、テレビ番組の輸出額を、今後5年で現在の3倍にするこ とを目標にしている。

(2013年5月27日読売新聞)


この記事に注目。番組の海外展開を積極的に進めよう。そのための権利処理をスムーズに行えるように契約の在り方を見直そうという訳である。しかしおそらく、じぶんがこの記事に注目する理由は一般に考えられるものとは大きく異なる。現行の 「TV放送」 はビジネスモデルとしては大変な発明である。TV局が番組を制作するにあたり、企業にスポンサーになってもらい、視聴者に番組を無料で提供するというビジネスモデルだ。このビジネスモデルは強力なので簡単に崩壊するとは考えられないが、じぶんは ”変えて欲しい” いや ”変えるべき” だと思っている。

その理由は、「TV放送」 を見続けることが ”益すること” よりも ”害すること” の方が大きいと考えるようになったからである。近頃 〜いつ頃からなのか明確ではないのだが〜 のTV番組、特にバラエティ番組と言われるもののつまらなさはあまりにもひどいと思う。と言っても、それなりに視聴率はとれているようなので、つまらないと考えている方がまだ少数派なのかもしれない。

まだTV放送が始まったばかり頃、映像が映るという不思議さに、TV受像機の中に小人が住んでいるのだと冗談を言う人たちがいたが、冗談ではなく今それが現実となっているとしか思えない。近頃TVを見ていると、業界の仲間内で盛り上がっている番組が非常に多いのが気になる。そして、番組内でよく食べる。一体この人たちは何をしているのだろう、と素直に思う。

中学生の頃、わが家にTVが来た。それからずっとTV大好き人間だった。それが、還暦に近くなってからだろうか、人生の残り時間を意識するようになってからTV番組に?マークがつくようになった。一部を除いてほとんどのTV番組の面白さが判らなくなってしまったのである。特にバラエティは最悪である。TVの中で ”無責任にしゃべって飲んで食べて” いるだけ。出演者たちはまさにTVの中で生活している人たちなんだと思うようになった。視聴者は、他人の生活の場を見せられているにすぎない。他人の生活を見ているくらいなら自分の生活を見直すほうがずっとましだ。

大抵の人は、他人の生活などにそんなに関心があるはずがないと思う。多少覗き趣味的なところはあったにしても、毎日々貴重な時間をそんな他人の生活を見ることに消費することはしない。それなのに、ずっとTVを見続けてしまうのはなぜか。それは出演者が有名人(芸能人)だからだろう。永い時間をかけて刷り込まれた有名人への特別な意識が根源だ。一種の恋愛感情とも言える。ただ、この恋愛はほとんど益するところがない。ただ、偏った見方と感情を植え付けられるだけである。しかし、これも一旦醒めてしまえば何の事もない。わたしが しょうめい です。

多くの日本人 〜本当にTVの視聴者というのはどれぐらいいるのか?〜 がTV番組を見続けることに時間を浪費するのはもったいないとしか言いようがない。こんなことを考えるようになってから数年になる。しかし悩ましいのは、TV業界関連産業のGDPに占める割合が結構大きいのではないかということである。産業としてのTV業界のスケールを落とさずに、尚且つ日本人を TVの呪縛から解放するにはどうしたらいいか(?)。前にもこんなテーマのブログ記事を書いたことがあるのだが、やはり思いつくのは 「輸出」 だろうか。

「TV番組の輸出産業化」 、これである。 日本において、TV番組は原則海外輸出のための製品であり国内消費製品ではない、とすること。現TV業界を糧とする多くの人々にはこの輸出産業のために働いてもらう。一方、国内では 「TV放送」 業界をリストラして十分の一程度にスケールダウンする。この頃になれば、日本人は 「TV放送」 に必要最低限度のものしか要求しなくなっているのでそれで充分だろう。そして、TVの呪縛から解放されて日本人の脳は羽ばたく。とまあ、これは作り話ではあるのだが半分冗談半分マジである。

しかしながら、現行の 「TV放送」 を有効利用する手がないではない。放送がデジタル化されてビデオデッキのパフォーマンスが圧倒的に向上している。
BUFFALO 8チャンネル自動録画 HDDレコーダー
BUFFALO DVR−Z8
 (buffalo.jp

8ch、8日分自動録画できる

8日間、まるで”今放送中”のように再生できる

残したい番組は簡単に残せる
上の機種は一例だが、全チャンネルを一週間24時間まる録りというとんでもないビデオデッキである。この機種は Wi-Fi 機能がついてないのが残念だがいずれ付くだろう。そうなれば、現行の 「TV放送」 は YouTube、 ニコ動 と同様に、まるで雑誌を見る感覚でタブレットでスイスイと検索、閲覧、鑑賞できてしまう。新しい情報ツール 「マガジンTV」(造語) の誕生である。

ただし、TVキー局の番組がインターネット動画と同じレベルで扱われるようになってしまうということである。しかしそうなると、あのCM効果を売りにしてきた「TV放送」 ビジネスモデルが成立しなくなる。あのビジネスモデルは毎日一定時間TVの前にいる視聴者を前提にしていると思うので、全体を一つに統合された上にバラバラにつまみ食いされたのではCM効果はゼロに等しくなってしまう。

どちらにしても、現行のビジネスモデルはいずれ限界を迎えるに違いない。また、この国のためにもその方がよいと思う。個人的には、「TV番組輸出産業化」 と 「全録ビデオデッキを前提にした新たなビジネスモデル構築」 をTV業界の新たなビジョンにするべきだと思う。

関連投稿 : 年末年始のテレビを見て (2012/01/09)
               脱TVのすすめ(その2) (2011/02/15)

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< October 2017 >>

selected entries

categories

archives

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM